
「数学の参考書や問題集ってたくさんありすぎて、結局どれをどの順番でやればいいのかよくわかりません…。」
こういった悩みにお答えします。
■本記事の内容
- 大学受験数学は5段階にレベルに分けられる
- 数学のオススメ参考書&問題集のルートをレベル別に解説
- 数学の勉強は自分に合ったプランを立ててから取り組むべきです
こんにちは、しゅんすけです。
突然ですが、皆さんは数学の参考書や問題集をどうやって選んでますか?
学校指定の人や、ただ単に有名だから選んだという人もいるし、中には適当に選んでいる人もいるかもしれません。
ですが適当に選んで使うのはもったいない!
なぜなら、自分の志望校のレベルと合わないものをやるのは時間の無駄だからです。
それに、試験当日まで残された時間を考えて問題集選びをしないと、結局中途半端に終わる可能性まであります。
ですので、そういったことがないようにこの記事ではそれぞれの受験生のレベルに合った数学の参考書選びができるようにまとめました。
どんな参考書を使ってどういうルートで勉強すればいいのか悩んでいる方はちょっと覗いて参考にしてみてください。
それでは本題に入りましょう。
数学は5段階のレベルに分けられます


数学という科目をひとくくりにしてしまうと説明が難しくなるので、まず最初にレベル別に分けます。
大学受験数学・5段階のレベル
- レベル1:入門(完全初心者向け)
- レベル2:基礎(学校の中間・期末テスト)
- レベル3:標準(共通テスト・日東駒専・国立文系)
- レベル4:難関(国立理系・旧帝大)
- レベル5:超難関(東大理系・京大理系・早慶理系)
おおまかにですが、大学受験の数学のレベルはこの5つに分類されます。
数学攻略のオススメ参考書ルートを5段階のレベルに分けて解説します


上記の5段階のレベルで必要となる参考書&問題集を紹介していきます。
レベル1:入門(完全初心者向け)
- 入門問題精講◀︎オススメ!
- 初めから始めるシリーズ(マセマ)
■高校1年生・初学者・偏差値40以下
こういう人は、レベル1からですね。
いきなり青チャートなんかには手を出さないで、入門レベルから入りましょう。
下手に上のレベルの参考書を選ぶと痛い目にあいます。
基礎の基礎をすっ飛ばして、青チャートなどの解法を暗記しても頭に残りません。
なぜそうなるのかなどの原理原則を無視しての無味乾燥な丸暗記になるからです。
遠回りにみえますが、入門レベルの参考書からじっくり取り組んだほうが近道になると断言します。
ちなみに高校数学から入るのがキツイ人は、中学数学の復習からスタートしましょう。
急がば回れです。
レベル2:基礎(学校の中間・期末テスト)
- 基礎問題精講◀︎オススメ!
- 白チャート
- 元気が出る数学シリーズ(マセマ)
■偏差値40台後半〜50台前半
中学数学は大丈夫で、高校数学も一通り学校などで習ったという人は、この辺から始めるのが良いかと思います。
上記の3つの参考書の中から一つ選びましょう。
解説と分量のバランスを求める人は「基礎問題精講」。
ひたすらガリガリ問題を解きたい人(問題量重視の人)は「白チャート」。
講義形式の参考書がいい人(解説重視の人)は「元気が出る数学シリーズ」。
白チャートは量的に多すぎるかもしれないので、ここでは「基礎問題精講」や「元気が出る数学シリーズ」のほうがいいかもしれません。
その辺はお好みでどうぞ。
レベル3:標準(共通テスト・日東駒専・国立文系)
- 青チャート◀︎オススメ!
- 黄チャート
- FocusGold
- 合格!数学シリーズ
- 大学への数学一対一対応
- 標準問題精講
■偏差値50〜55付近
この辺にいる人はレベル3から入っても大丈夫です。
青チャートやFocusGoldでどんどん解法暗記を進めていきましょう。
ここが一番時間がかかるところであり、数学という科目の幹となる部分です。
数学ⅠAⅡBⅢのすべてを青チャートなどで暗記しようとすると、例題だけで1,500題くらいの量になります。
なので、たっぷり時間をとってじっくり取り組みましょう。
理系で量を求める人は「青チャート」か「FocusGold」
文系なら「黄チャート」か「FocusGold」
入門や基礎レベルをマセマシリーズで勉強して、ここもマセマで統一したい人は「合格!数学シリーズ」
時間がなさすぎる人は「標準問題精講」(ただし、解法パターンの不足につながる恐れあり)
「大学への数学一対一対応」も量的に物足りないですが、記述力をつけるのには役立ちます。
■理想は青チャート
質と量の両方を求めるなら、このレベルでは「青チャート」が鉄板です。
標準レベルの参考書で迷う人は「青チャート」を選びましょう。
逆に「青チャート」特有の無味乾燥なスタイルが無理な人は、マセマの「合格!数学シリーズ」や「大学への数学一対一対応」などを使うのがいいと思います。
レベル4:難関(国立理系・旧帝大)
- 文系/理系数学の良問プラチカ
- やさしい理系数学
- 新スタンダード演習
- 数学入試の核心シリーズ◀︎個人的にオススメ!
■偏差値60付近
青チャートやFocusGoldのほぼすべての問題を見て解法がサッと浮かぶ人はレベル4ですね。
このレベルでは、上の4冊がオススメです。
と言うか、上記の問題集はいずれも難しいので、ここからは志望校のレベルに合わせてのセレクトになってきます。
地方国立大志望の受験生だと、オーバーワークになってしまうかもしれないので、過去問を見ながら選んでいくほうが安全です。
逆に、偏差値60以上の国立大(それこそ旧帝大の理系志望)の受験生は上記のレベルの問題集は避けて通れません。
上の4冊の中から自分に合ったものを何冊か選んでしっかり取り組みましょう。
レベル5:超難関(東大理系・京大理系・早慶理系)
- 上級問題精講◀︎オススメ!
- ハイレベル数学の完全攻略◀︎オススメ!
- 入試数学の掌握
- 東大数学で1点でも多く取る方法
■偏差値65〜70以上
このレベル帯の人は上記の4冊から、残り時間に応じたセレクトになります。
オススメは「上級問題精講」と「ハイレベル数学の完全攻略」の2冊。
他の2冊はややマニアックな内容。
■ここから先は「数学をやらないこと」も選択肢に入れる
このレベル帯まで数学の成績を伸ばした人は、あえて数学の勉強時間を減らすことも考えましょう。
なぜなら、受験はあくまでもトータルの点数で合否が決まるからです。
数学だけ深追いして偏差値75を取れても、英語55、国語50とかだと落ちてしまいます。
ですので、他に苦手科目があるならそちらの方に時間を使えるように、数学の勉強時間を減らすなどの調整もしていきましょう。
一番最初に、どこから始めてどこまでやるかを決めよう


上記を読んでもらえば、だいたいの参考書のレベルはおわかりいただけると思います。
あとは自分が今現在どのレベルにいるのかと、自分が目指すべきレベルを特定して必要な問題集を選んでいくだけです。
その際、
- 基礎を飛ばさないこと(絶対!!!)
- 自分の志望校のレベル以上の難易度には手を出さないこと(上を目指すときりがないので)
この2点だけ押さえておけば、大失敗することはないので、ここの見極めだけはしっかりやってください。
⬛迷ったら簡単なレベルから
もしも、自分がどのレベルかわからないなら簡単なレベルから始めるべきです。
自分の実力よりも上のレベルの参考書に手を出しても得られるものはあまりないし、下手をすると数学に対する劣等感が増すだけなので。
そんなことになるくらいなら基礎本でしっかり土台を固めてから先に進んだほうがいいですよね。
そういうわけで、自分の数学力が疑わしいなら、基礎の参考書から始めましょう。
自分なりにプランを決めてから取り掛かろう!


数学は受験科目の中でも、難易度・分量ともにかなりのウエイトを占めます。
また、試験本番の日付は決まっているので、無駄なことをやっている暇もありません。
だから、参考書や問題集を適当に選んで時間を潰してしまうと、取り返しがつかなくなります。
⬛おおよそのスケジュールをたてておこう
使う問題集と入試までの残り時間から、おおまかなスケジュールを立てておくと、スケジュールの失敗を防げます。
例えばレベル2から始めて、国立理系を狙うとします。
- 基礎問題精講(50時間)
- 青チャート(500時間)
- 理系良問プラチカ(200時間)
- 共通テストの過去問(30時間)
- 志望校の過去問(70時間)
合計:850時間
これは一例ですが、こんな感じで最初にロードマップを作っておくと、今どのへんにいるのかが可視化されます。
※可視化=見える化
他の科目もそうですが、これをやるのとやらないのとでは、結果が大きく変わってきます。
だいたいで構わないので、その辺にある紙とペンを用意して、上記のレベル別オススメ参考書ルートを見ながら、さっそく自分だけの数学ロードマップを作ってみてください。
適当に数学をやり始めた人よりもはるかに効率良く勉強を進めることができます。
頑張ってくださいね。